京都市のオフィシャル観光マップ「京歩きマップ」をStrolyのサービスでご利用いただけるようにした企画です。取得データに基づいた京都市の観光課題の可視化や、地図に掲載された情報によるユーザー行動への影響等を京都市産業観光局との共同実証実験で検証しています。
企画内容
京都市のオフィシャル観光マップ「京歩きマップ」を、京都市産業観光局との共同実証実験によりStrolyのサービスでご利用いただけるようにした企画です。京都市産業観光局運営の観光情報サイト「京都観光NAVI」「KYOTO CITY OFFICIAL TRAVEL GUIDE」にリンクを設置いただき、2018年度には約80,000ユーザーからアクセスされました。
マップから得られたデータの活用
Stroly上でマップを公開することにより、マップを利用したユーザーのアクセス状況や、実際にマップを利用したユーザーの行動の様子を位置情報つきデータとして見ることができます。
アクセス状況のデータに基づいて、マップのデザインやコンテンツ設計の見直すことができるだけではなく、ユーザーの位置情報データに基づいてエリアブランディングの課題を抽出することも可能です。
本事例においては、ユーザーのデータを元にマップの利用実態を把握し、地図に掲載された情報がユーザー行動に与える影響などを検証するため、まず以下の点をデータを用いて確認しました。
- アクセスデータに基づいた、時期によるアクセス数推移やユーザーの使用言語、マップへのアクセス経路
- 位置情報データに基づいた、各観光エリアに訪れたユーザー数およびユーザー行動の傾向
その結果、下記のような点がわかりました。
- マップエリア内からアクセスしたユーザーのうち、およそ3割が日本語以外の言語を使用するユーザーでした。
- アクセスのほとんどが「京都観光NAVI」「KYOTO CITY OFFICIAL TRAVEL GUIDE」に依存しており、両サイト内でのリンクの位置の変動によってアクセス数に2倍以上の差が現れました。
- 各観光エリアに訪れたユーザー数はエリアごとに差が大きいことが確認されました。
- 地下鉄や鉄道に比べ、バスを使って移動している(移動しながらマップにアクセスしている)ユーザーが多いと考えられます。
上記の結果に基づき、ランドマークピンの多言語化や、アクセスの主な流入元である「京都観光NAVI」内での各観光エリアマップへの導線の見直し、また京都市営地下鉄の各駅からの観光地へのアクセス情報をランドマークピンとして追加するなどの施策を行い、引き続き検証をおこなっています。
今後も、よりよいユーザーの理解とそれを元にしたコンテンツのアップデートに活かすため、引き続きデータの検証とアップデートを行っていく予定です。
■ 実施機関:2017年2月20日〜(公開中)
■ クライアント:京都市
■ URL:https://stroly.com/viewer/_OP_kyomap2016
■主な業務内容:地図のオンライン化、ランドマークピンの登録(日・英対応)