「神戸ルミナリエ」は、阪神・淡路大震災の犠牲者への鎮魂と、都市の復興・再生への希望を託して1995年12月に産声を上げました。以来、震災の教訓を次世代へと語り継ぎ、神戸の希望を象徴する行事として、今年で31年目を迎えます。
Strolyは昨年に引き続き、この歴史ある行事をデジタルマップでサポート。
2025年版で築いた「デジタルマップの認知」という基盤の上に、2026年版では「エリアの隅々まで巡る動線デザイン」という新たな改良を加えました。その結果、人流データ分析によって驚くべき効果が実証されました。

「認知」から「回遊」へ。行動をデザインするアップデート
2026年版では、利用者をより広いエリアの回遊へと導き、地域経済の活性化とより深い体験価値を生み出すことが目的でした。そのため、単なる最短距離のナビゲーションではなく、「体験を設計する」と言う観点において、以下のアップデートを実施しました。

- スポット情報の拡充: 掲載スポット数を大幅に増やし、街の多面的な魅力を可視化。
- 推奨ルートの明示: 迷わず歩けるおすすめルートをマップ上に表示。
- 体験型コンテンツの導入: 象徴的なオブジェクトを巡るデジタルスタンプラリーを実施。
- タッチポイントの増設: 現地オブジェクトの横などにQRコードを配置し、マップへのアクセスを容易に。
数値で証明された「人流デザイン」の力
Stroly上に蓄積されたGPS人流データの分析により、今年のアップデートは明確な成果として現れました。
- ◼︎現地利用者の増加と滞在時間の向上
現地でのマップ利用者は前年比126%と大きく伸長。
さらに、マップ利用者の現地滞在時間(注1)の平均値は2025年の20.6分から、2026年には93分へと約4倍にまで増加しました。

(注1)現在地表示機能を利用しているユーザーについて、位置情報(緯度・経度)の最初の取得時刻から最後の取得時刻までの時間差をもとに算出した滞在時間です。
- ◼︎点灯前からのアクティビティ活性化
人流データの比較により、点灯前の早い時間帯から人の動きが活発化していることが判明しました。昼間はスタンプラリーを通じて神戸の観光を楽しみ、夜はルミナリエを鑑賞するという、一日を通した楽しみ方を後押ししたことがわかります。

データが導く、効果的なエリアマネジメント
本プロジェクトを通じて、以下の2点が明確に実証されました。
- デザインによる行動変容: イラストデジタルマップの設計により、意図した人流デザインが可能であること。
- データによる意思決定: 精緻な人流データ分析を用いることで、次なる施策の立案や改善を効果的に行えること。
Strolyが提供する、次世代の観光・エリアマネジメント
Strolyの特許取得済みプラットフォームは、独自のイラストマップと精緻なデータ分析を掛け合わせることで、地域課題に即した最適な観光体験を設計します。
1. 持続可能な観光(サステナブルツーリズム)の実現
デジタルマップによる戦略的な誘導(デジタル介入)により、特定の場所への集中を避け、エリア全体へ人を促す「分散観光」を推進します。これにより、観光客の満足度向上と、地域住民の生活環境を守る「共存」を同時に実現します。
2. コストを抑えた柔軟なエリアマネジメント
警備スタッフや物理的な規制看板などのコストに過度に依存せず、マップ上の動線設計によって人流をコントロールすることが可能です。地域の特性やイベントの規模に応じ、デジタルならではの柔軟な設計変更にも対応します。
3. 言葉の壁を超えたインバウンド対応
イラストという「ノンバーバル(非言語)」な直感デザインを活用することで、言語を問わずスムーズな誘導が可能。インバウンド客に対しても、ストレスのない快適な周遊体験を提供します。
4. 次の施策を支える「根拠」の取得
施策の実行と同時に、GPSによる精緻な人流データを蓄積します。「どこを歩き、どこに滞在したか」を可視化・分析することで、効果検証に基づいた次なる施策の立案や改善を支援します。
Strolyはこれからも、デザインとデータの力で、地域社会にポジティブな影響を与えるプラットフォームを提供してまいります。