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祇園祭攻略デジタルマップ「祇園祭宵山ガイド2023」を公開

祇園祭の山鉾巡りに便利なデジタルマップの公開からデータ分析までワンストップで提供

◼︎「祇園祭宵山ガイド」について

インバウンドが活況となっている京都において、祇園祭宵山(7月13日〜16日)では昨年以上の混雑が予想されます。安心安全に、そして、祭りの歴史・文化をより深く知ってもらえるデジタルマップを公開しました。

■マップURL ※ブラウザの言語設定によって言語が切り替わります

・前祭(さきまつり):https://gionmatsuri.stroly.com/saki

・後祭(あとまつり):https://gionmatsuri.stroly.com/ato

祇園祭の中で京都市さまがお持ちだった「密を避けたい」、「安全に誘導したい」、「お祭の伝統文化を伝えたい」という課題や思いから、安全な行動を促すマップとして昨年から継続して導入いただいています。

今年はインバウンド旅行客で京都の街は日々盛り上がっており、当然祇園祭の期間中は国外からも来訪者が増える事が予想されるため、全てのコンテンツを英語にも対応しアップデートを行いました。「祇園祭宵山ガイド2023」は来訪される全ての方がより安心安全でより楽しく、快適に移動できることを目指しています。

祇園祭宵山ガイドの主なコンテンツ内容

①スポット情報による、各山鉾の位置や解説の表示

スポット情報(位置を示すピン)を各山鉾を模したアイコンにし、どこに山鉾が建っているのかをより直感的に把握しやすくなりました。また、それぞれのピンアイコンをタップすると、ブラウザの設定言語に合わせて、日本語や英語で各山鉾の特徴や見どころ、由来、ご利益などの情報をご覧いただくことができ、祇園祭の歴史や文化にも触れていただける内容となっております。

②前祭宵山期間(7/15〜16)の歩行者用道路規制情報の掲載

前祭の宵山では歩行者天国が実施されます。京都府警が公式に発表しているエリア内での一方通行の情報(歩行者道路規制情報)も一緒に掲載することで、事前に交通情報を把握したり、現地で山鉾位置と合わせて確認していただくことが可能です。

③宵山開催エリア周辺の駅の表示

宵山期間中は1日に約30万人が宵山の会場である四条通や烏丸通に訪れることから、最寄り駅の混雑が課題となっています。この度、駅の混雑緩和を目指し、宵山エリアの最寄りとなる全ての駅に目立つようにピンアイコンを配置しました。各鉄道会社の臨時便情報や駅設備など掲載しています。各社、臨時便を出すなど混雑緩和施策に取り組まれていますが、昨年の利用動向データから四条駅(京都市営地下鉄)や京都河原町駅(阪急電鉄)に人が集中する傾向にあることが読み取れます。

一方で、三条京阪駅(京都市営地下鉄)や、烏丸御池駅(京都市営地下鉄)の利用は比較的少ないことも読み取れました。代表的な最寄駅だけではなく、周辺の駅も分かりやすくマップ上に表示することで利用を促進します。

「祇園祭宵山ガイド2023」へのアクセスポイント

主なオンラインでのアクセスポイント

京都市観光協会が運営する「京都観光ナビ」と「京都観光ナビぷらす」の祇園祭特集ページにて7月1日より掲載され、旅マエからご活用いただけます。
■京都観光ナビ:https://ja.kyoto.travel/event/major/gion

■京都観光ナビぷらす:https://plus.kyoto.travel/entry/gion_yoiyama

主な現地でのアクセスポイント

京都市内各所にて、デジタルマップへすぐにアクセス可能なQRコードが掲載されたポスターの掲示や駅構内のデジタルサイネージでの表示、またチラシやうちわ(祇園祭山鉾連合会、読売連合広告社配布のもの)などが配布されました。

前祭の宵山期間には主要交差点等に配置される誘導スタッフのビブスにあるQRコードからもアクセスすることができ、ユーザーははアプリダウンロード不要で、ChromeやSafariといったブラウザからすぐにご利用いただけます。

Strolyの提供するデータダッシュボードで専門家いらずの分析も

2022年公開の「祇園祭宵山ガイド」では各山鉾の見どころやご利益といった祇園祭には欠かせない情報や、前祭の宵山期間に実施される交通規制情報を掲載し、来訪者が安全、かつ安心して祇園祭を楽しんでいただけるよう案内しました。その結果、2022年度は次のような利用状況データを取得することができました。(一部抜粋)

◼️マップのエリア内での移動距離

平均移動距離:189.5m

現地で現在地を表示しながら利用した平均利用時間:4.4分

◼️マップを現地で利用したユーザーの移動傾向を表すヒートマップ

四条駅や四条通が特に赤くなっており、当日混雑していたことがデータでも確認することができました。また、祇園祭は八坂神社の祭礼であることもあり、山鉾が建つエリアの反対側にある八坂神社の方までヒートポイントが見られました。

◼️言語別のアクセス数

2022年度はまだコロナ禍ということもあり日本語のみの対応だったにも関わらず、日本語以外でも英語、中国語(繁体字)、韓国語環境(ランキング上位3言語)からもアクセスがあり、国内外からの注目度の高さを改めて把握することができました。

取得データを元にコンテンツをアップデート

2022年度に利用者の行動データを取得できたことで、宵山会議さま発案のもと2023年度の開催に向けて次のようなコンテンツアップデートを行いました。

◼️ライブカメラの映像をマップの中にも掲載

毎年混雑する四条室町交差点や四条駅にライブカメラを設置し、その映像をデジタルマップからもすぐに確認できるように。利用者はどこにいても混雑エリアの状況を把握することができます。

◼️多言語対応(英語)

渡航の制限もほとんどなくなり、訪日観光客が急激に増えている背景も鑑み、マップのデザイン、山鉾の情報など全てのコンテンツを英語に対応しました。

◼️交通規制情報マップにも現在地を表示

2022年度版では、画像として表示していたが、より利用者の利便性を向上するべく交通規制を案内するマップにも位置情報を付与。自分が今どの交通規制の中にいるのかを把握しやすくしました。

◼️視認性の向上(図1

ライブカメラや周辺の駅など示すスポットアイコンをより分かりやすいデザインに変更しました。

◼️ゴミ箱アイコンの追加(図2

祇園祭は住居や店舗が密集するエリアで開催されることから、毎年期間中のポイ捨てが地域の中で課題になっていました。2023年度版では、ゴミステーションの位置を「ゴミ箱」アイコンで表記。発生してしまった手持ちのゴミを目的地までの導線の中で、どこに捨てればいいのかが分かりやすくなることで、ゴミステーション利用を促進しました。

◼️混雑エリアの明記(図3

2022年度で明らかに混雑していた四条通、烏丸通、四条烏丸交差点周辺エリアをあらかじめデザイン上に混雑エリアとして明記し、利用者の旅前のプランニングでの活用や、現地での効率的な移動を目指しました。

2023年度での特徴的なデータと2022年度との比較

上記のアップデートをしたことにより、より情報の一覧性、リアルタイム性が増し利用者の利便性向上し、前祭マップの平均利用時間が2022年度では4.4分だったところから、2023年度では平均7.4分と168%上昇しました。また、平均移動距離も2022年度では189.5mだったところ、今年は平均327mと172%上昇しており、現地での利用が活発だったことが伺えます。

◼️スポット情報の閲覧回数について

実際に現地にいる人も、いない人からも最も注目度が高かったのは今年から新たに追加した「ライブカメラ」のスポットで、現地の様子がどのようになっているのか非常に関心が寄せられていたことが伺えます。また、全体の傾向としても、全体と比べて現地からのアクセスではスポット情報の閲覧傾向に少し違いが見られました。

全体では長刀鉾など有名な山鉾を中心に見られていますが、現地で利用したユーザーからは岩戸山、白楽天山、郭巨山、船鉾など、特に混雑している赤く示されたエリアから外れたエリアにある山鉾のスポット情報が開かれており、これは混雑を回避しながら自分が今いる場所に近い山鉾の情報を見ているのではないかと推察できます。

◼️ヒートマップについて

宵山期間中(7/14〜16)に端末やブラウザのGPS連動をオンにし、現在地を表示しながら利用したユーザーのマップエリア内での移動傾向をヒートマップとして可視化しています。

2022年はメインエリアである四条烏丸周辺(京都市中京区)から離れた通り上にもヒートポイントが多く出ており、要因としてマップのデザインから山鉾と自分自身との位置関係を掴みにくく、目的地に辿り着くまでに時間を要したのではないかと考えられます。

一方、2023年度版のデータではヒートポイントが山鉾の建っている宵山開催エリアにある程度集約されています。利用者は、今年から新たに追加された混雑エリアの表記を見て、直感的に山鉾の建っているエリアを把握することができたのではないかと推察でき、デザインの改善がユーザーの行動に良い影響を及ぼせたのではないかと考えられます。また、八坂神社周辺では昨年に比べるとヒートポイントが減少傾向にあることから、上記と同様に山鉾との位置関係を直感的に把握できたことによって、利用者の目的地(山鉾周辺または八坂神社)に合わせた移動を促せたのではないかと推察できます。

「祇園祭 宵山ガイド2023」導入ご担当者さまの声

「令和4年から、コロナ禍での非接触の案内誘導による混雑回避を図るため、 ストローリーのデジタルマップを導入しました。  スマホのGPSとの連動機能や充実したコンテンツにより、多くの観覧客の 方に御利用いただいています。京都府警察とも連携し、現場警察官の案内ツール として活用することで、今年も大きな事故やトラブルもなく終えることができ、祇園祭宵山の安全・安心な観覧環境確保のため、とても役立っています。」

◼️SNSでの反応(抜粋)

・祇園祭堪能には必須

・「特に混雑が予想されるエリア」や歩行者一方通行、トイレ、スタバ、ゴミ箱の位置まで書かれてる!リンクに飛ぶと自分が今いる位置もわかるとか伝統と革新の融合

・スマホで見れるデジタル仕様だし、トイレやゴミ箱の位置が記されているので便利です。よく見ると山鉾が特徴を捉えたイラストに!芸が細かすぎる!

マップの基本情報

Posted by:祇園祭宵山会議

◼︎マップURL

・前祭(さきまつり):https://gionmatsuri.stroly.com/saki

・後祭(あとまつり):https://gionmatsuri.stroly.com/ato

2022年の事例ページはこちら:https://biz.stroly.com/projects/gionmatsuri-yoiyamaguide2022/

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